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鍵つきトイレットペーパーホルダー/菜の花工房

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第2章 とにかく遊びましょう


知的障害の子どもたちについて第1章で簡単に述べてみました。さらに詳しく

お知りになりたい方は、当ページの姉妹サイトである
「知的障害者施設4万ペ

ージの支援日誌」
をご覧になってください。おもしろおかしいエピソードや、た

めになる知識がテンコ盛りです。さてそれはともかく、さっそく遊びましょう。

やらないことには始まりませんからね。説明を良く聞いてね♪


第1節 リーダーの真似をして遊ぼう
第2節 知っている歌を使いまわそう
第3節 音楽療法を取り入れよう
第4節 基本は運動会のメニュー
第5節 グループ分けを工夫しよう
第6節 絵カードを利用して遊ぼう
第7節 レクリエーション・グッズを使おう
第8節 集団過程を考えよう


                    ▼以降随時追加更新します


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発行 東京図書出版会 定価【1300円】
ISBN978−4−86223−274−8
C0036





 第1節 リーダーの真似をして遊ぼう


知的障害の子どもたちは自分で考えて判断するのはとても苦手です。最近、施設では「自己選択・自己決定」と言われています。知的障害の子どもたちでも自分で決められるようにしようというものです。気持ちはわかりますが、実際は困難です。やはり自分で決めるのは難しいのです。

だから、知的障害の子どもたちは真似をします。真似をすることからすべてが始まります。すべての勉強も言うなれば真似することが第1歩ですよね。そこから自分に合った学びをしていくわけです。

そこでレクリエーション指導でも、最初はレクリーダーの真似をすることから始めましょう。簡単なのは唄遊びですね。歌いながら手を開いたり閉じたり、歌いながら歌詞に合わせて大きな栗の木を作ったりするものです。著作権の問題があるので具体的な曲名などの紹介は控えますが、おわかりになりますよね。

また最近は音楽や歌に合わせた幼児向けの体操がブームです。保育園や幼稚園などで盛んに使われています。CDショップに行けば棚一杯に並んでいます。これが良くできていて、なかなか面白いのです。使わない手はありません。

もともと知的障害の子どもたちは音楽が大好きです。私が30年前に施設に就職したころは、あちらこちらで子どもたちがレコードをかけていたものでした。テレビのチャンネル争いはなく、かわりにレコードプレーヤーの順番待ちで良く喧嘩してました。また自閉症の子どもたちはクルクル回るものが大好きです。レコード盤がクルクル回るのを楽しそうに見ていたのが印象的でした。今ではCD、回っているところが見えないのが残念です。

自閉症の子どもたちは、クルクル回るものが大好き。これもヒントになりそうですね。

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 第2節 知っている歌を使いまわそう


ザ・ドリフターズが、テレビでコント番組をしていて、その時のオープニングの歌が「ド・ド・ドリフの大爆笑♪」であるのを覚えていますか?この歌は、戦時中に流行した「隣組」と言う歌でした。またエンディングの「さよならするのはつらいけど」も、デューク・エイセスの名曲「いい湯だな」の替え歌です。いまや元歌よりも、ドリフの替え歌の方が有名になってしまいましたね。

これは、人は新しい歌はなかなか覚えられないけれど、逆に一度覚えた歌はなかなか忘れないということを利用しています。耳になじんだメロディーは心地良いものです。歌詞が違っても効果は一緒です。

ですから私は良く替え歌を利用しました。「グーチョキパーで〜何つくろう♪」という幼児向けの歌があります。歌詞に合わせて両手でカニさんや蝶を作って遊ぶものです。このメロディーを使って「ラーメンタンメン、ラーメンタンメン、チャーシューメン、チャーシューメン、ヤキソバギョーザ、ヤキソバギョーザ、ワンタンメンワンタンメン♪」と言う歌を使いました。これを歌ってから「合掌!いただきま〜す!」となるのです。

その他、他の施設から頼まれて紹介した歌詞もあります。同じメロディーを使って、言語治療のための「あいうえ、あいうえ、おおお、おおお〜♪」と言う五十音の歌を紹介したのです。これは大変喜ばれました。

また、知的障害の子どもたちはテレビに流れるCMソングも大好きです。もともと覚えやすい歌をねらって作ってありますし、とにかく毎日毎日テレビから流れるのですから。「はと麦玄米●●美茶♪」が大ヒットでした。

さあ、どうですか。あなたも替え歌を作って子どもたちと遊びませんか? 良いものができたら教えてくださいね。

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 第3節 音楽療法を取り入れよう


知的障害の子どもたちのための療育法は、実にさまざまなものがあります。古くはモンテッソーリ法からオペラント療法・行動療法・動作法・ポーテージ・ムーブメントなどなど、書き出したら大変な量になります。そしてどれも大変なストレスが子どもたちにかかります。だから、子どもたちは療法が嫌いです。その中で唯一、子どもたちが楽しみにしているのがあります。それは音楽療法です。

音楽療法は統一されていません。いろいろな機関や研究者がいろいろな音楽療法を提案しているのが実情です。私のいた知的障害者施設では、日本ミュージックケア協会の加賀谷式音楽療法を行っていました。「だれでも、どこでも、いつでも楽しめる音楽療法」のキャッチコピー通り、とにかく楽しめる音楽療法です。詳しくは日本ミュージックケア協会のサイトをご覧ください。

音楽に合わせて体を動かすのは歌遊びと一緒ですが、そこは療法と名のつくものです。きちんとした療法としての裏付けや理論が待ち構えています。しかし知的障害の子どもたちに、その違いは関係ありません。音楽の楽しさは一緒だと思います。

この音楽療法のメニューをレクリエーションのプログラムに取り入れるのです。普段から楽しんでいるメニューですから抵抗なく受け入れられます。レクリエーション療法と音楽療法のコラボレーションとでも言いますか。なかなかの人気メニューですよ。

療法家や指導家と言われる人の中には、自分の方法を大事にするあまり、他の方法を排斥しようとする人がいます。これはいけません。そのような心の狭い了見では、子どもたちを楽しませることなど絶対できないでしょう。あなたはどうですか?

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 第4節 基本は運動会のメニュー


最初はレクリーダーの真似をして遊びました。次に歌遊びをしました。そして音楽療法を楽しみました。もうこれだけで子どもたちは充分かもしれませんね。しかし、ここまでの遊びは静的な遊びばかりです。やはり、もっと体を動かした動的な遊びもしたいものです。

しかし、ジャンケンができないとなるとゲームは限られてきます。知的障害者のためのレクリエーション指導で必ずぶつかる壁ですね。さて、どうしたものでしょう。

ヒントは運動会です。どこの知的障害者施設でも年に一回の運動会は盛り上がります。なぜでしょう?普段のレクリエーション指導のメニューとどこが違うのでしょうか?それは、運動会の競技にはジャンケンゲームがないということです。

もうおわかりですね。普段のレクリエーションの集いも、ミニ運動会にしてしまえば良いのです。運動会の競技形式は大きく分けて、まずリレーがあります。また、徒競争的な競技もあります。リレーも徒競争も、同じ内容の運動を次々と繰り返します。子どもたちは、前に出場した子どもの真似をすれば良いのです。真似をするのは得意だと言いましたね。苦手な子どもほど順番を後にして、前に出場した子どもたちの様子を観察させるわけです。いわば、モデリングです。これならエンジンがかかるのが遅いダウン症の子どもでもついていけます。

また、お手玉や大玉など道具を使った競技も多いですね。道具は視覚的にわかりやすいので自閉症の子どもたちには有利です。前もって説明するのも容易です。

最近流行っている高齢者の方のためのレクリエーションゲームには、ペットボトルや紙風船などを使った遊びがたくさんあります。これらを利用するのも良い手だと思いますよ。ぜひ参考にしてみてください。

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 第5節 グループ分けを工夫しよう


さて、リレーをするのも徒競争をするのも、必ずグループ分けが必要ですね。みなさんはどうしていますか?「あなたとあなたは赤組」などと指示していませんか?それはそれで良いかもしれませんが、グループ分けそのものもゲームにしてしまうと楽しいですよ。

ジャンケンができればいろいろと工夫ができますが、ジャンケンの苦手な知的障害の子どもたちです。どうしたらゲームになるでしょうか。ひとつにはクジ引きという手があります。グループ分けしたい数だけの色や印を使って1人ずつクジ引きをするのです。色や印などの視覚的な情報は子どもたちに理解されやすいです。そしてクジを引くたびに喝采を送ったり賞賛すれば子どもたちは大喜びです。

しかし、人数が多いときはたいへんですね。そんな時は封筒を使ってみませんか?まずは人数分の封筒をばらまいて、子どもたちを周りで歩かせます。音楽をかけて軽快に歩きましょう。そしてレクリーダーの合図で1人1枚の封筒を拾います。中には飴玉などのお菓子を1つ入れて置きます。これで子どもたちは封筒を拾うことの意味や楽しさを理解します。

次にグループ分けしたい数の色紙を封筒に入れてばらまきます。前回と同じようにしてレクリーダーの合図で拾います。今度は飴玉ではなく色紙が入っています。その色でグループわけができるというものです。赤い色紙の子どもたち、青い色紙の子どもたち、黄色い色紙の子どもたち、これで3チームできました。

私は、この色紙をフェルト布で作りました。裏が粘着面になっていて、シートを剥がすと胸などのわかりやすい場所に貼り付けられるものです。これだと、本人もスタッフも誰が何色チームなのかいつでも確認できて大変便利でした。ぜひ皆さんもやってみてくださいね。

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 第6節 絵カードを利用して遊ぼう


チーム対抗ではなく、今度は皆で遊びましょう。全員で一度にワァーッと動くのです。ここでも大切なのは視覚的にわかりやすく配慮することです。

全員でワァーッと動く遊びの代表は鬼ごっこです。鬼ごっこは簡単だと思いますか?普通なら一番簡単な遊びだと言えるでしょう。しかし、知的障害の子どもたちは違います。良く目にするのが、鬼に捕まった子が次にどうして良いかわからず立ち尽くしている風景です。

周りの皆が「鬼だ、鬼だ」と教えるのですが、本人は段々からかわれているような気になってきます。ダウン症の子どもたちは大抵ここで腹を立てて座り込んでしまいます。ダウン症の子どもたちは頑固な一面がありますから、こうなったらしばらくは手のつけようがありません。

鬼ごっこを説明する時、視覚的な手がかりがないから難しいのです。だから視覚的な手がかりが必要になります。それも○か×かがはっきりわかるものが良いですね。

ロバの尻尾と言う遊びがあります。ちなみに、この尻尾を「しりお」と読んだスタッフがいて皆の笑い者になりましたっけ。それはさておき、ロバの尻尾とは、タオルでも紙テープでもいいからズボンの後にはさんで尻尾にします。それを皆で取り合いっこする遊びです。取られたらお終いです。わかりやすいですね。○か×です。

私の十八番(オハコと読みます)に、絵カード合わせと言う遊びがあります。同じ絵が描かれた絵カードが2枚。それを何十組、何百枚と作ってばらまきます。レクリーダーの合図でトランプの神経衰弱のように絵カードを集めるのです。同じ絵カード一組で1点です。この絵カード、作るのは大変手間がかかりますが、一度作れば長年使えます。私の使っている絵カードは400枚あり、もう20年も使っています。いつも大人気ですよ。

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 第7節 レクリエーション・グッズを使おう


最近、高齢者レクリエーションの人気が高まり、そのおかげで高齢者向けのレクリエーション・グッズがたくさん売り出されています。特にアルツハイマーなどの認知症の方や、脳疾患等で片麻痺になられた方などのためのグッズが大変進歩してきています。これらは、そのまま知的障害の子どもたちにも有効です。

輪投げなどは、色鮮やかでルールも簡単、見た目そのものなので理解が容易で、やって楽しいグッズです。ボーリングやフリスビーなど、得点を争うものもたくさんあります。また、パラシューターと言って、大きな布を皆で手に持って広げ、音楽に合わせてフワフワと上下させるものなどもあります。これはやってみて初めて面白さがわかります。なぜか癒されるのです。一度やると、またやりたくなります。

もともと高齢者、特に要介護老人がディサービスなどで楽しむために作られていますから、ルールは簡単で視覚的に理解しやすくなっています。まさに知的障害の子どもたちにもピッタリです。「これは老人向きだから」と言って見向きもしない人がいますが、頭が固いとしか言いようがないですね。遊びにルールは必要ですが、遊びを作り出すのにはルールは無用です。なんでも利用しちゃいましょう。

こうしたレクリエーション・グッズは、日本レクリエーション協会や当サイトの「オススメの本とグッズ」コーナーでたくさん紹介していますから、ぜひ参考にしてみてください。次々に新しいグッズが開発されていて、目が離せませんよ。

同じようにレクゲームの書籍もたくさん出ています。多くは高齢者向けですが、少し手を加えたりアレンジしたりすれば、知的障害の子どもたちにも楽しんでもらえるものがたくさんあります。要はスタッフの気持ち次第なのです。ハングリー精神があれば、何でもできるはずです。さあ、やってみましょう!

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 第8節 集団過程を考えよう


集団過程(グループ・プロセス)と言うものがあります。1つの集団(グループ)が、出来てから無くなるまでの一連の動きを考えることです。

私が良く例えとして紹介するのは、高校に入学してからの一年間の様子です。入学式の日、同級生は初めて顔を合わせる生徒ばかりで、お互いの交流はありません。担任の教師の顔ばかり見ています。レクリエーション指導で言うと、レクリーダーの真似をして遊ぶ最初の時期です。

次に、隣同士や同じ部活などを通じて数人の仲間(グループ)ができます。最初の仲良しグループですね。レクリエーション指導では、数人のチームで対抗戦などで遊ぶ発達段階の時期です。

そして、同級生皆が仲良くなる秋。学校では文化祭などがあり、生徒だけで進行していきます。このころには、担任の教師はあまり口を出さなくても良くなっています。レクリエーション指導では、絵カード合わせなど皆でワァーッと遊ぶ成熟された時期ですね。

そして、一年が終わり二年生になるときにクラス替えがあって別れ離れになります。レクリエーション指導では、最後のフィナーレです。

このように集団過程を考えると、レクリエーション指導の場もプログラムが立てやすくなり、子どもたちも自然に動けて盛り上がります。30分の集いも1時間の集いも同じです。それぞれの時期に合ったメニューを1つずつやれば短時間のプログラム、2つずつやれば2倍の時間、3つずつやれば3倍の時間遊べるわけです。

ですから、スタッフが持っているレクゲームのメニューを、この4つの時期に合わせて前もって分類しておくと便利です。あとはそこからチョイスしていけば1本のプログラムの完成です。私は約500種類のレクゲームを分類して持っています。とても便利ですよ。

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